一般社団法人 日本クリエイティブ・アーツセラピー・センターは、医療・福祉・教育・企業など、さまざまな領域において活用できるアートセラピーの普及と、アートセラピストの育成に力を注いでいます。
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いよいよ来年2月より,
アートセラピー基礎講座Ⅰ(8期)が始まります!!!
月1回土日のコースで10日間に渡り、毎回さまざまな切り口からアートセラピーを体験し、学んでいきます。
2025年
2月22日(土)、23日(日)、3月22日(土)、23日(日)、
4月19日(土)、20日(日)、5月24日(土)、25日(日)、
6月21日(土)、22日(日)
時間は基本的に土曜日が13時から19時、日曜日が10時から17時までの6時間です。
講師:関 則雄 臨床アートセラピスト(臨床歴36年)、当センター代表
関 明美 女子美術大学非常勤講師、アートセラピスト、公認心理士
現在、子どもや大人を対象にアートを用いたグループを行っている人や、将来アートセラピーを取り入れたいと考えている人、自分自身のためにアートセラピーを学んでみたい人など、どなたでも参加できます。
奮ってご参加ください。
お申込みは、こちら
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アートセラピー基礎講座Ⅰ(8期)の講座内容
第1回 2025年2月22日 (土) 13:00-19:00
人類史におけるアートと癒しの働き
アートセラピーの2つの立ち位置
ここではまず、人類の歴史においてアートと癒しが密接に結びついていたことを見ていきます。
そしてそれが現代において、心理学の台頭とともにアートセラピーの誕生を見ることになった背景について学んでいきます。
またアートセラピーの歴史の中での2つの論争、Art as Therapy Art Psychotherapy の相違点について考察していきたいと思います。
ワークは線による自己紹介、アイスブレイクとしてのまわし絵を行います。
講義:アートセラピーとは何か
第2回 2月23日 (日) 10:00-17:00
子どもの頃に大切にしていたもの
多くの人は、子どもの頃にお気に入りで、いつも身の回りに置いていたぬいぐるみやおもちゃ、あるいは自分だけの秘密の宝物を持っていた記憶があります。
今回は、その思い出の存在を絵に描くことにより、それが当時の自分にとってどのような意味を持っていたかを振り返ってみたいと思います。
そしてその体験が、大人になった自分の中でも形を変えて生き続けていき、それが自分のアートや信念とつながっていく可能性について、心理学的な視点からの理解をしていくことにより、検討していきたいと思います。
講義:ウィニコットの対象関係論と移行対象について
第3回 3月22日 (土) 13:00-19:00
アートセラピーにおける素材の意味するもの
アートセラピーではさまざまな素材を用います。
今回は平面素材に限り、クレヨン、オイルパステル、チョークパステル、ブロッククレヨン、サインペン、鉛筆、色鉛筆、木炭、水彩絵の具、墨等の素材に触れてみて違いを体験していきます。
そして、各素材の特徴を知り、自分が使い易かった素材、苦手な素材を知っておくことで、自分のアートセラピーのスタイルへの気づきへとつながっていきます。
最後に、いくつかの素材の特徴を生かしたワークを行っていきたいと思います。
第4回 3月23日 (日) 10:00-17:00
絵を理解するためのさまざまな技法
ここでは普段行っている、目を通しての作品の理解の仕方ではなく、作品を体全体で感じていくことにより、その作品の持つ裏側のメッセージを理解していきます。
またペアを作り、相手の描いた絵を丹念に模写していくことにより、その絵の描き手の気持ちやイメージを感じていきます。
第5回 4月19日 (土) 13:00-19:00
シンボルをワークする
一般的なシンボルの用いられ方は、絵や夢を理解するために出てきたイメージをシンボル事典を用いてそのシンボルの意味を解釈していきます。
ここではその反対に、シンボルを描画のテーマにすることで、シンボルの意味する象徴的内容とアートを通して対話を試みていきます。
シンボルと関係した、いくつかのテーマを体験していきます。
これはグループアートセラピーのテーマとして優れたやり方です。
第6回 4月20日 (日) 10:00-17:00
粘土制作とアートセラピー
ここではアートセラピーで用いられる粘土を実際にワークしていく中で、その素材の特徴を知ります。
そして、可塑的で変形自在な素材としての粘土の持つ創造的な側面と、その導入法や対象者に応じた考慮すべき点や注意点を学んでいきます。
講義:精神医療における枠づけの意味するもの
第7回 5月24日 (土) 13:00-19:00
コラージュ療法(1)
コラージュは、絵を描くのが苦手な人も、絵のうまい下手に関係なく取り組める技法です。
1枚目は雑誌から1枚だけ写真を選び、周りをクレヨンで描き加えて1枚コラージュ画を制作していきます。このやり方は、イメージが絞られているため、さまざまなやり方でワークをすることができます。
2枚目は、写真のみのコラージュ作品を作っていきます。ここでの制作は
プロセスも多いため時間をかけて行います。そのため、シェアリングの時間が足りない場合は、翌日に持ち越して行います。
第8回 5月25日 (日) 10:00-17:00
コラージュ療法(2)
コラージュの2日目は、前半は前日に制作したコラージュの発表をしていきます。
後半は、制作したコラージュをもとにそれぞれのアイテムが登場する物語を作っていきます。
講義:コラージュの見方、扱い方。注意すべき点。
第9回 6月21日 (土)13:00-19:00
2つの共同画制作
ここでは、島の共同画と樹の共同画の2つの異なる力動からなる共同画を体験していきます。
そして2つの共同画を並べてみて、どこからその力動の違いが生じてきたのかを考えてみます。またそれぞれの立場から、表現上の特長の違いや配慮すべき点、対象とする人々の違いなどについて話し合っていきます。
第10 回 6月22日 (日) 10:00-17:00
ラップアップ(今までの作品を振り返る)と、それを通して自分のテーマに気づく。質疑応答。
最終日は今までの作品の振り返りを一人一人行っていきます。また、具体的、あるいはアートセラピー全体についての質疑応答の時間を持ちます。
最後に参加者全員による、まわし絵を行っていきます。
講義:アートセラピーの実際
今年度の会場の場所(最寄り駅)、また参加者の特徴(例年の心理士、アート系の経験者、一般参加者の大体の割合など)を教えていただけますでしょうか?
基礎講座の会場は、例年JR中央線の東小金井駅近辺の公共の集会施設の会議室等で行われます。ただし、3か月前にならないと会場が取れないという現状と、市民の申し込みが優先となっていますので、毎回空き状況を見ながらの申し込みになります。(5月の会場はすでに取れています。)
参加者の構成は毎回異なりますが、大雑把に言って、3分の1が臨床心理士や公認心理士あるいは作業療法士の立場で臨床分野で働いている人たち、または心理の学生です。
また3分の1は美術教員、イラストレーターなどの美術畑の人達です。その中の多くは子どものためのアートクラスを主催していたり、高齢者のケアや障碍児自立支援の領域で働いていたりしています。
残りの3分の1は、当センター代表の関の書いた本を読んで興味を持った、アートセラピーを通して自分をより深く知りたい、などといった動機による一般の参加者です。
基本講座1となっていたので、その先もアドバンストなどあるのでしょうか?
はい、アートセラピー基礎講座Ⅰを修了しますと、アドバンストコースにあたるアートセラピー基礎講座Ⅱが、しばらく時間を置いて開催されます。期間の方も基礎講座Ⅰと同じく月1回の土日で5か月に渡って行われる計10日間のコースです。
そこでは、 基礎講座Ⅰでは行わなかった、いくつかの立体素材や共同画制作などを新たに体験することにより、さらに深くアートセラピーを学んでいくコースです。
もし仕事の関係や体調不良でどうしても参加できなくなった回の対応はどうされているのですか?
申し込みの時点であらかじめ参加できない日が分かっていましたならば、その分を日割りで差し引いた金額をお支払いください。振り込む前に、その旨をセンターの方にメールで伝えてください。
その場合は、その回の資料等がある場合は、もらえません。
ただし、講座が始まってからの体調不良や急用等によってお休みする場合には返金はできませんので、ご注意ください。